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更新日 2026.10.21

パントガール:女性の抜け毛に対する効果・副作用ミノキシジルとの違いを解説

この記事の監修医師

三木 理

医療法人社団紡潤会 理事長/
ウィルAGAクリニック 医師

岡山大学医学部を卒業後、国立西埼玉中央病院および済生会松山病院の循環器内科で臨床に従事。豊田自動織機の産業医、善常会リハビリテーション病院内科を経て、医療法人社団紡潤会の理事長およびウィルAGAクリニックの医師となる。23万件を超える診療実績を活かし、論文等の調査報告と臨床経験を照らし合わせてAGAの診断精度の向上に努めている。

「最近、抜け毛が増えた」「髪のボリュームが減ってきた」と感じ、女性の薄毛治療について調べるなかで、パントガールを知った方もいるのではないでしょうか。

パントガールは、女性の抜け毛や薄毛に対して使用されてきた内服薬です。効果や副作用が気になる一方で、自分の症状に合っているのか、ほかの治療薬と何が違うのか、疑問に感じる方もいるでしょう。

この記事では、パントガールの成分や期待できる効果、副作用、飲み方について解説します。ミノキシジルなど他の治療薬との違いや、女性の薄毛に対する治療法についても紹介します。

※ウィルAGAクリニックレディースではパントガールの処方は行っていません。記事の後半では、当院で行っている女性の薄毛治療についてもご紹介します。

パントガールとは?女性のびまん性脱毛に使われる内服薬

パンタガールとカプセル

パントガール(Pantogar)は、ドイツの製薬会社メルツが展開する、毛髪や爪の悩みに用いられてきたカプセルタイプの内服薬です。製品情報では、びまん性脱毛や、傷んだ髪、爪のトラブルなどが適応として記載されています[1]。

女性のびまん性脱毛を対象とした臨床研究も報告されています[2][3]。ただし、研究の対象や規模には限りがあり、すべてのタイプの薄毛に効果があると確認されているわけではありません。

まずは、パントガールの基本情報や、対象となるびまん性脱毛について見ていきましょう。

パントガールの基本情報

パントガールは、毛髪や爪の形成に関わる成分を含むカプセルタイプの内服薬です。添付文書では、成人は通常1回1カプセルを1日3回、3〜6か月服用する方法が案内されています[1]。

基本情報は以下のとおりです。

項目 内容
薬剤名 パントガール(Pantogar)
メーカー Merz Therapeutics
剤形 カプセル
製品情報に記載された主な対象 びまん性脱毛、傷んだ髪、爪のトラブルなど
有効成分 L-シスチン、パントテン酸カルシウム
服用期間の目安 3〜6か月

※配合成分や含有量、服用上の注意は、販売される国や製品によって異なる場合があります。実際に服用する際は、対象製品の添付文書を確認してください。

パントガールの成分

パントガールのカプセル製剤には、有効成分としてL-シスチンとパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)が配合されています[1]。

主な成分とその特徴は以下のとおりです。

成分名 特徴
L-シスチン 毛髪や爪を構成するケラチンに含まれるアミノ酸の一種
パントテン酸カルシウム(ビタミンB5) エネルギー代謝などに関わるビタミンB群の一種

これらの成分は毛髪や爪の形成に関わっています。ただし、成分が毛髪や爪の形成に関わることと、服用によって抜け毛や爪のトラブルが改善することは同じではありません。効果については、製品情報や臨床研究の結果を踏まえて判断する必要があります。

なお、パントガールは国や製品によって配合成分が異なる場合があります。例えば、スイスの製品情報では、L-シスチンやパントテン酸カルシウムに加え、チアミン(ビタミンB1)、薬用酵母、ケラチン、パラアミノ安息香酸なども配合されています。購入・服用を検討する際は、対象製品の成分表示や添付文書を確認しましょう。

びまん性脱毛症とは?

びまん性脱毛症の進行イメージ

びまん性脱毛症とは、髪の毛が特定の部分だけでなく、頭部全体にわたって薄くなる状態を指します。分け目や頭頂部の地肌が目立つようになったり、髪全体のボリュームが減ったりすることがあります。

原因には、ホルモンバランスの変化、栄養不足、ストレス、病気などさまざまなものがあります。見た目が似ていても原因によって適した治療法は異なるため、抜け毛が増えた場合は原因を確認することが大切です。

パントガールは、主にびまん性脱毛を対象として使用されてきた内服薬ですが、びまん性の抜け毛を引き起こすすべての原因に効果があると確認されているわけではありません。

びまん性脱毛症の原因や特徴、治療法については、以下の記事で詳しく解説しています。

びまん性脱毛症とは?主な5つの原因や対策・予防法を解説!

パントガールはどのような脱毛を対象としている?

びまん性脱毛症とFAGAの違い

パントガールの効果を検討した研究では、びまん性の抜け毛や休止期脱毛のある女性が主な対象となっています[2][3]。

製品情報では、びまん性脱毛のほか、傷んだ髪や、もろく割れやすい爪なども適応として記載されています。一方、製品情報では、瘢痕性脱毛症や男性型脱毛症などは適応対象ではないとされています[1]。

ただし、髪全体のボリュームが減ったり、抜け毛が増えたりする原因は人によって異なります。見た目だけで原因を判断することは難しく、パントガールが適しているとは限りません。特に、女性型脱毛症(FAGA・FPHL)など、原因に応じた治療が必要な場合もあります。

自己判断で服用を始めず、医師の診察を受けたうえで治療法を検討しましょう。

FAGAについて詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。

FAGA(女性のAGA)はなぜ起こる?症状や原因、治療方法を紹介

参考:

[1] Merz Pharma Austria GmbH. Pantogar Kapseln Gebrauchsinformation

[2] Budde J, et al. Hautarzt. 1993;44(6):380–384.

[3] Lengg N, et al. Therapy. 2007;4(1):59–65.

パントガールの効果・効き目|いつから実感できる?

パントガールに期待できる効果と効果をいつから実感できるかを説明するイメージ

パントガールは、製品情報上、びまん性脱毛などを対象とした内服薬です。服用期間は通常3〜6か月が目安とされています[1]。ただし、効果には個人差があり、薄毛の原因によっては十分な効果が得られないこともあります。

パントガールに期待できる効果

パントガールについては、主に次のような効果が研究されています。

  • 抜け毛の改善: びまん性脱毛や休止期脱毛のある女性を対象に、抜け毛や毛髪の状態への影響が検討されています。
  • 健康な髪の成長をサポート: 毛髪の成長に必要な栄養成分を補い、健康な髪が育つのをサポートします。
  • 毛髪の質の改善: 髪のハリやコシ、強度など、毛髪の状態を整えることが期待されています。髪の傷みや切れやすさが気になる方にとっても、毛髪の健康を保つことは重要です。
  • 爪の健康をサポート: 海外の製品情報では、髪だけでなく爪の健康維持も用途として挙げられています。爪が割れやすい、もろくなりやすいといった悩みに対しても使用されることがあります[1]。

ただし、これらはパントガールの製品情報に基づく期待される作用であり、すべての方に同じ変化が現れるわけではありません。また、薄毛の原因によって適した治療法は異なります。特に、女性型脱毛症(FAGA・FPHL)などでは、原因に応じた治療を検討することが大切です。

パントガールの効果はいつから実感できる?

パントガールは、メーカーの製品情報では通常3〜6か月程度の服用が目安とされています[1]。

髪には成長サイクルがあるため、服用してすぐに抜け毛の減少や見た目の変化を実感できるとは限りません。また、3〜6か月服用すれば必ず効果が現れるわけではなく、変化の程度や実感できるまでの期間には個人差があります。

一定期間服用しても変化が見られない場合や、抜け毛が増え続けている場合は、薄毛の原因がパントガールの対象と異なる可能性もあります。自己判断で服用を続けるのではなく、医師に相談して原因を確認し、必要に応じて治療法を見直しましょう。

参考:

[1] Merz Pharma Austria GmbH. Pantogar Kapseln Gebrauchsinformation

パントガールの飲み方・副作用・服用できない方

薬を服用している女性

パントガールは、成人の場合、通常1回1カプセルを1日3回、3〜6か月を目安に服用します[1]。添付文書に記載された副作用はいずれも「非常にまれ」とされており、発生頻度は1万人に1人未満です[1]。

なお、パントガールは日本国内では未承認の医薬品です。以下では、製品の添付文書に基づいて、服用方法や副作用、服用時の注意点を解説します。

パントガールの服用方法

添付文書では、成人の服用方法は次のとおりです[1]。

  • 服用量: 1回1カプセル、1日3回
  • 服用タイミング: 主な食事の際
  • 服用方法: カプセルを噛まずに、少量の水などと一緒に飲む
  • 服用期間: 通常3〜6か月

服用する際は、対象製品の添付文書に記載された用法・用量を守ることが大切です。飲み忘れた場合も、忘れた分を補うために2回分をまとめて服用しないでください。

パントガールの副作用

添付文書では、以下の副作用はいずれも非常にまれ(1万人に1人未満)とされています[1]。

  • 脈が速くなる
  • 頭痛
  • 軽度の胃腸の不調
  • かゆみやじんましんなどの皮膚症状
  • 発汗

ただし、副作用が非常にまれとされていても、発生しないわけではありません。服用後に気になる症状が現れた場合は、医師や薬剤師に相談してください。

パントガールを服用できない方・注意が必要な方

パントガールを服用できない方のイラスト

添付文書では、有効成分やその他の成分に過敏症がある方は服用できないとされています。また、妊娠中・授乳中は安全性に関するデータが不足しているため、服用しないよう案内されています[1]。

特に、次の方は注意が必要です。

  • 妊娠中・授乳中の方: 安全性に関するデータが不足しているため、添付文書では服用しないよう案内されています。
  • 未成年の方: 対象製品の添付文書で使用が推奨されているか確認が必要です。
  • 成分にアレルギーがある方: 有効成分やその他の成分に過敏症がある場合は服用できません。

また、添付文書では、瘢痕性脱毛症やホルモンが原因の脱毛症(男性型脱毛症を含む)は適応対象ではないとされています[1]。

薄毛の原因によって適した治療法は異なるため、自己判断で服用を始めるのではなく、医師に相談しましょう。

参考:

[1] Merz Pharma Austria GmbH. Pantogar Kapseln Gebrauchsinformation

パントガールとミノキシジルの違い

女性の薄毛治療では、パントガールのほかにミノキシジルも使用されています。ただし、両者は成分や使用方法、日本国内での承認状況が異なります。

ミノキシジルとは?

ミノキシジルは、発毛を促す作用がある成分です。女性の薄毛治療では、ミノキシジルを配合した外用薬が使用されています[6]。

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、女性型脱毛症に対するミノキシジル外用が推奨度Aとされています[4]。

ミノキシジルについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

ミノキシジルは女性でも使える?危険?副作用と禁忌、注意点について解説

パントガールとミノキシジルの主な違い

比較項目 パントガール ミノキシジル外用薬
使用方法 内服 頭皮に塗布
主な特徴 毛髪や爪の形成に関わる成分を含む 発毛を促す
日本国内での承認 国内未承認 女性向けの外用薬は承認されている[6]
副作用の報告 動悸、頭痛、軽度の胃腸の不調、皮膚症状など(製品情報では非常にまれ) 塗布部位のかゆみや炎症など

パントガールは、びまん性脱毛や休止期脱毛の女性を対象とした研究が報告されています[2][3]。一方、ミノキシジル外用薬は女性型脱毛症に対する治療選択肢の一つです[4]。

どちらが適しているかは、薄毛の原因や症状によって異なります。自己判断で薬を選ぶのではなく、医師に相談して状態に合った治療を検討しましょう。

参考:

[2] Budde J, et al. Hautarzt. 1993;44(6):380–384.

[3] Lengg N, et al. Therapy. 2007;4(1):59–65.

[4] 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

[6] 大正製薬「リアップリジェンヌプラス」公式サイト 

パントガールは通販で買える?個人輸入のリスク・注意点

パントガールは、海外製品を扱う通販サイトなどで購入できる場合があります。ただし、日本国内では未承認の医薬品のため、個人輸入した製品は日本の承認制度に基づく品質・有効性・安全性の確認を受けていません[5]。

個人輸入を検討する際は、価格だけでなく、次のリスクも理解しておくことが大切です。

  • 品質や成分に関するリスク: 日本の承認制度に基づく品質・有効性・安全性の確認を受けていません。
  • 偽造品のリスク: 正規品と見分けがつかない偽造品が流通している可能性があります。
  • 副作用が起きた際のリスク:個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません[5]。
  • 使用方法を理解しにくいリスク: 外国語の説明書では、用法や副作用などを正確に理解できない場合があります。

価格は購入先や製品によって異なります。価格を比較する場合も、安さだけで判断せず、製品の正規性や説明書の内容などを確認しましょう。

パントガールの服用を考えている方は、自己判断で購入・使用を始めず、医師や薬剤師に相談してください。ウィルAGAクリニックレディースではパントガールの取り扱いはありませんが、女性の薄毛の状態に応じた治療をご案内しています。

参考:

[5] 厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」

パントガール以外に女性が受けられる薄毛治療

女性医師が女性の頭皮を確認

女性の薄毛には複数の原因があり、パントガール以外にも治療の選択肢があります。ウィルAGAクリニックレディースでは、内服薬や外用薬のほか、頭皮への注入治療やサプリメントを用いた治療などを取り扱っています。

LHDV頭皮注入治療

当院のオリジナルLHDV頭皮注入治療は、幹細胞培養上清液由来の成分を含む製剤を、専用の機器で頭皮に注入する毛髪再生メソセラピーです。内服薬だけでは改善を実感しにくい方や、特定の部位の薄毛が気になる方などに、医師が状態を確認したうえで治療を提案します。

オーガニック治療

ウィルAGAクリニックレディースのオーガニック治療では、キングアガリクスを主成分とする内服サプリメント「es nature」と、幹細胞培養上清液などを配合した外用薬「es delta」を使用します。

ミノキシジルとは異なる成分を用いた治療を検討したい方や、妊活中・妊娠中・授乳中で治療について相談したい方にも、選択肢の一つとしてご案内しています。

白髪治療

抜け毛だけでなく白髪も気になる方には、白髪治療という選択肢もあります。ウィルAGAクリニックレディースでは、白髪のお悩みに対応する治療も取り扱っています。

女性の薄毛治療を検討中の方は、ウィルAGAクリニックレディースへ

女性の薄毛でお悩みの方の中には、数ある治療の中でどれが自分に合うのか迷っている方も多いのではないでしょうか。ウィルAGAクリニックレディースでは、女性の薄毛に関するさまざまなお悩みに対応する治療をご用意しています。

副作用が気になる方にはオーガニック治療を、頭皮に直接アプローチしたい方にはLHDV頭皮注入治療をご提案します。白髪でお悩みの方や、もっと自分の髪に自信を持ちたい方にも、一人ひとりに合った治療をご提案いたします。

気になることや薄毛のお悩みは、ぜひウィルAGAクリニックレディースにご相談ください。

女性の髪のお悩みを相談するカウンセリングの様子

髪に関するお悩みの女性へ

薄毛治療
専門クリニック

よくある質問

Q

パントガールはどのくらいで効果が出ますか?

A

パントガールの製品情報では、通常3〜6か月程度の服用が目安とされています。ただし、効果の現れ方には個人差があり、服用を続けても十分な変化を実感できない場合があります。一定期間服用しても変化が見られない場合は、薄毛の原因を確認するため、医師に相談しましょう。

Q

パントガールが効果なしと言われるのはなぜですか?

A

パントガールの効果を検討した研究では、びまん性脱毛のある女性などを対象に、毛髪の状態や抜け毛への影響が調べられています。一方、研究の規模やデザインには限界があり、すべてのタイプの薄毛に効果があると確認されているわけではありません。 薄毛の原因は人によって異なるため、原因に合った治療を選ぶことが大切です。服用しても変化が見られない場合は、自己判断で服用を続けず、医師に相談しましょう。

Q

パントガールの服用をやめたらどうなりますか?

A

パントガールの服用を中止した後、髪の状態がどのように変化するかは、薄毛の原因や服用中の変化によって異なります。服用中に抜け毛の減少などを実感していても、中止後もその状態が維持されるとは限りません。服用をやめるか迷っている場合や、服用を中止しても抜け毛が続く場合は、医師に相談しましょう。

Q

パントガールとミノキシジルはどちらがよいですか?

A

パントガールとミノキシジルでは、成分や作用、使用方法が異なります。パントガールはびまん性脱毛などを対象とした内服薬で、ミノキシジル外用薬は女性型脱毛症に対する治療選択肢の一つです。どちらが適しているかは薄毛の原因や症状によって異なるため、医師に相談して治療法を検討しましょう。

Q

パントガールに白髪予防効果はありますか?

A

パントガールの白髪予防効果については、国や製品によって情報の記載が異なります。スイスの公式製品情報では若白髪の予防が用途の一つとして記載されていますが、白髪を予防する効果が十分な臨床研究によって確認されているとはいえません。また、すでに白くなった髪を元の色に戻す効果も確認されていません。

Q

パントガールは乳がんに影響しますか?

A

パントガールが乳がんの発症や進行に影響するかについては、十分な医学的根拠が確認されていません。成分にホルモンが含まれていないことだけで、乳がんへの影響がないとは判断できません。 特に、乳がんの治療中の方や、タモキシフェンなどのホルモン療法を受けている方は、薬との相互作用も考慮する必要があります。服用を検討している場合は、自己判断で使用せず、主治医に相談してください。

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